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新 歪んだ愛の形[中編] [Page 8/8]
8 : 絶望の中の希望
竜太は、後ろ手に縛られてバイブを突っ込まれた挙げ句に麻衣子にペニスをしゃぶられている正太の姿を見て、一瞬動きが止まった。
「正太…何だよこれ…。お前は…俺とだけやっていたかったんじゃねえのかよ」
竜太は正太から目をそらして言った。声がかすかに震えている。
「竜太、これは…あうっ!」
正太は必死に言い訳をしようとした。しかし、その彼のペニスを麻衣子の舌がつついた。痺れるような快感に襲われた正太は一言も喋れなくなった。
「気持ちいいのかよ。女にチンポしゃぶられてそんなに気持ちがいいのかよ!」
竜太は完全に怒っていた。それは自分だけを好きでいてくれた正太の体を奪った麻衣子への嫉妬でもあった。
「ああっ!もう…だめ…」
正太は竜太の目の前で昇りつめた。麻衣子の口から乳濁色の液がこぼれる。アヌスに力を入れたせいでバイブが正太の中からひねり出された。床に落ちたそれはモーター音を響かせながら空しくうごめいている。
ようやく麻衣子は竜太の方を向いた。
「初めまして竜太君。あたしは正太君のクラスメイトで桑野麻衣子って言うの。よろしく。いきなりやきもちを妬かせてごめんね。今度は竜太君が正太君を好きにする番よ」
「冗談じゃねえ!正太は俺のもんだ。てめえなんかに好き勝手にされてたまるかよ!」
竜太は大声で叫んで正太の側に行った。
「おまえだって好きでやられたんじゃねえんだろ?」
と言いながら竜太は正太のものが皮を剥かれているのに気付いた。柔肉は真っ赤に腫れ上がってヒクヒクしている。竜太は皮を引っ張って正太のペニスを元に戻してやった。
「ひでえ…こんなになるまで…何で逃げなかったんだよお前」
正太はその訳を竜太に話すことは出来なかった。ただ肩を落として泣きじゃくるばかりだった。
「くそったれ!正太が可哀想だと思わねえのかよ!」
「でも正太君は自分から『もっとして』って言ったんだから」
竜太は呆然と立ち尽くした。正太の脚はガクガク震えている。
「正…太…」
麻衣子は勝ち誇った表情になった。
「ねえ竜太君?今度は君が正太君と同じ目にあってみない?」
竜太には何も聞こえなかった。麻衣子は竜太に飛びつくと竜太の半ズボンとブリーフを剥ぎ取ろうとした。
「なっ…何すんだよてめえ!バカヤロウ!離せ、離せよ!」
竜太は足をばたつかせて必死に抵抗した。その足は何度も何度も麻衣子の顔や体を蹴りまくった。
「痛っ!…やったわねぇ。もう容赦しないんだから!」
麻衣子は全身の力を振り絞って小柄な竜太を床にねじ伏せた。そして、なす術の無い竜太は半ズボンとブリーフを一気に引き剥がされてしまった。
竜太はそれでも抵抗を止めようとせず、麻衣子の下でもがいていた。
「ふふっ、それくらいの元気があった方がかえっていいわね」
麻衣子は不敵な笑みを浮かべ、床からさっきまで正太の中にあったバイブを拾い上げると、それをそのまま竜太の尻にぶち込んだ。
「うああっ!」
アヌスに強い刺激を受けて竜太は叫び声を上げた。唸りを上げるバイブが竜太の尻を我が物顔で犯している。初めてアヌスを犯された竜太は、四つん這いになって苦しそうに呻いた。正太はその様子を息を呑んでじっと見つめていた。
「み…見るな正太!見ないでくれえ!」
初めてアヌスを犯された竜太は、その醜態を正太にさらすまいと必死に抵抗した。が、それが逆にバイブに奥深くまで犯させる結果となってしまった。
「ぐっ…、やめ…ろ…よ…」
正太の方を見ると、彼のペニスは再び勃起していた。
「正太君もやりたいのね。さあこっちにいらっしゃい」
麻衣子は正太に向かって手招きした。正太は小さくうなずくと竜太の側に近づいてきた。
「来るなっ!頼む。来るなあっ!」
近づいてきた正太の縄をほどくと、麻衣子は竜太の中に入っているバイブを引き抜いた。
「さあ正太君。好きな人の中に入れなさい」
正太は何も言わずに竜太のアヌスにペニスを当てがった。そしていつも竜太がしていたように唾で自分のものを濡らした。
「いくよっ、竜太」
竜太の尻にバイブよりも熱いものが挿入された。さっきまで剥かれていた正太の皮が竜太の中で再び弾け、赤くなった柔肉が竜太の粘膜に触れた。
「あぐうっ…」
正太は痛みにも似た快感と、愛する竜太の中を初めて犯しているという感動に震えていた。正太の腰が激しく竜太を突いている。
「竜太君も一緒に気持ち良くなりなさいよ」
麻衣子が竜太のものをつまんで強く揉みだした。するとたちまちそれは大きく膨らんで脈を打ち始めた。
「さあ、ここからは正太君の手でしごいてあげて」
正太は後ろから手を伸ばすと、膨らんだ竜太のものをしごいた。
竜太は生まれて初めての快感に気を失いそうなほどだった。11歳の彼の体は本能のままに全ての感覚を解放した。
「竜太、僕…もうイキそうだよ。中に出してもいい?」
「ああ…一緒に…ううっ!」
二人の呻き声が体育用具室に響き渡った。麻衣子は楽しそうにその様子を眺めている。疲れ果てた二人はつながったままで荒い息をしていた。
「すっごく面白かったわ。また今度やりましょうね」
と言うと、麻衣子はきれいに拭いたバイブをランドセルにしまって去っていった。
後に残された二人は服を着て用具室を後にした。柔肉が痛くてさわれない正太は、半ズボンからペニスだけを出し、外の水道で見つからないように亀頭を洗った。秋の風が二人の心と体に冷たく突き刺さった。
   *   *   *   
学校から帰る間、二人は全く喋らなかったが、途中の十字路で二人が分かれる時に正太が口を開いた。
「ごめんね…。僕のせいで…」
「…気にするなよ。だって俺…」
竜太はうつむいて赤面した。
「お前にもう一回されたくなったんだ」
正太は一瞬びっくりした表情を見せたが、すぐに笑顔になった。
「それじゃまた明日しようよ。今度は二人っきりで」
「うん、俺…もっと正太のことを感じたいから…」
気まずかった二人の間の空気がすっと晴れていった。正太も竜太も笑顔で互いに別れを告げた。
「バイバイ竜太」
「おう、じゃあな」
正太は駆け足で家に向かった。その足取りはとても軽かった。
家に帰った正太に母親の小言が飛んだ。
「お昼も食べないで何処に行ってたのよ正ちゃんは。スパゲッティーが冷めちゃったじゃないの。レンジでチンして食べなさいよ」
「はあい、ごめんなさい。今日すごくいい事があったから」
「あらなあに?いい事って。ママにも教えてほしいな」
「えへっ、ひ・み・つ」
正太はいっぱいの笑顔で答えた。
麻衣子によって壊されてしまうと思っていた竜太との関係が、逆に強くなったことが正太にとってはこの上無く嬉しい事だった。
もちろんそれは竜太にとっても同じである。
昼食のお茶漬けをすすりながら竜太は正太との新たなる関係に胸を躍らせていた。
《明日は二人っきりで》
二人にとって麻衣子の脅威をほんの一瞬でも忘れられる素敵なひとときであった。
しかし、その脅威は背後からじりじりと二人に近づいて来ていた…。

(新 歪んだ愛の形 中編 終/後編に続く)
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